野口晴哉『偶感集』より
野口整体の創始者 野口晴哉先生。 野口晴哉先生は1911年生まれで1976年に亡くなっているのでお会いしたこともない。整体協会に入っているわけではないので、正式な弟子でも何でもない。 ただ、 野口晴哉先生の文章を読んでいると、熱いものが流れ込んでくるのを実感する。 ...
SWITCH Vol.35 No.7 MET EXHIBITS STORIES Rei Kawakubo / Comme des Garçons 川久保玲の意志 メトロポリタン祝祭
今月の「SWITCH」はコムデギャルソン特集。面白かった。表紙もかっこいい。 メトロポリタン美術館での特別展『Rei Kawakubo/ Comme des Garçons : Art of the In-Between』を特集している。川久保玲さんが美術館で示した世界は、...
「みみずくは黄昏に飛びたつ」村上春樹、川上未映子
村上春樹さんのインタビュー本でもある、「みみずくは黄昏に飛びたつ」(新潮社、2017年)(村上春樹、川上未映子)を読んだ。 本当にほんとうに面白かった。 川上未映子さんの春樹文学愛がにじみ出ている。 だから、最高のインタビュアーであった。 ...
下学上達
論語の「下学上達」(憲問篇)という言葉が好きだ。 身近なことから学びを始め、真理へと到達していくこと。 子供の時の問いを大人になっても問い続け、子どもの素朴な感性を保ち続けることと似ている。 リンゴが落ちていることから万有引力へと理解が至るのか、夏至のときだけ底が見える井...
「井戸」を抜けて
「みみずくは黄昏に飛びたつ」(村上春樹、川上未映子)を読んでいる。 --------- P108-109 (例えば、ヨーロッパにおける神話の形って、いわゆる聖書とギリシア神話みたいなものの二本立てで、自分自身と神話世界がはっきり分かれていますよね。でも日本人の感性としては、...
福島智「ぼくの命は言葉とともにある」
NHKのスイッチに福島智さんが出られていた。柳澤桂子さんとの対談。 →〇SWITCHインタビュー 達人達(たち)「福島智×柳澤桂子」 福島智さんは3歳で右目を、9歳で左目を失明され、14歳で右耳を、18歳で左耳を失聴された。光と音の世界を失った福島智さんは、自身が抱えてい...
石塚真一「BLUE GIANT」
石塚真一さんの「BLUE GIANT」という漫画。 超絶面白い!本当に画面から音楽が流れてくるようだった! 大人買いして一気読みした。今でも感動の余韻が残る。 物理的な空気を介して伝わる音ではなく、秘密の抜け穴を通って内側へと振動や波動が直接流れ込んでくるような音楽を感...
『大学』・『中庸』(岩波文庫)
古典である『大学』・『中庸』を再読。 『大学』と『中庸』は、儒学の経典『礼記』に収録されていた2篇。 朱子学を創始した朱熹は『礼記』から『大学』と『中庸』をピックアップし、『論語』と『孟子』と合わせて「四子書」とした。これが四書五経のはじまりとされる。...
「スイングがなければ意味がない」(It Don't Mean a thing)
「スイングがなければ意味がない」(It Don't Mean a thing)は、Louis Armstrong & Duke Ellingtonというスーパースター同士の夢の競演のLPで聞いている。 「The Great Reunion」1961年のLPだ。 1曲目がIt...
『ひとつの音に世界を聴く』(武満徹対談集)
『ひとつの音に世界を聴く』(武満徹対談集) なんと美しいタイトルだろう。 神田の古書店で見つけたとき、本が発光しているような気がした。読んでくれ、読んでくれ、家に連れて帰ってくれ、と。笑 味わいながらチビチビと読んでいる。なんと言っても、武満さんの言葉の選び方が美しくて、...