

上田の夏
死者との距離が近づくお盆。 妻の実家、長野の上田へ。 背後に巨大なお山がそびえる風景は、こころの安定にもとってもいい風景だと思う。 人間や意味を超えたもの、そうした不可思議な循環の輪の存在から、贈与を受けて人間の暮らしはあるのだ、ということを体感として知るためにも。...


生命の本能は「楽しくやろう」
電車のホームにて。 藤田一照さんの「ブッダが教える愉快な生き方」(NHK出版 学びのきほん)というタイトルから思い出したこと。 あるとき、電車が遅延して、どの大人たちもイライラしていた。 イライラとする人、スマホに熱中する人。いろんな人がいて、自分はふだんできない読書がで...


NHK出版 学びのきほん 「役に立つ古典」(安田登)、「ブッダが教える愉快な生き方」(藤田一照)
NHK出版 学びのきほんの安田登先生「役に立つ古典」面白いなぁ! 古事記、論語、奥の細道、中庸、の古典での、安田先生ならではの読みが楽しめる。値段も670円でリーズナブル。 ちょうど今、響いたのは、孔子の『論語』での話。...


ハス(蓮)の花のメタファー
上野、不忍池でのハス(蓮)の風景。 仏教では、泥水の中から美しい花を咲かせるハスの姿を、ホトケ(仏)の智慧の象徴とした。 不忍池でハス(蓮)の花を通る度に、本当に美しいメタファーだなぁと思う。 どんな悪い環境でもそこに楽しさを発見して、自分を育む滋養として、環境とは関係なく...


夢野久作『少女地獄』(1936年)
夢野久作の短編小説集『少女地獄』を読んだが衝撃だった。 タイトルもインパクトが強くて気になっていたので読んだ。 小説では少女たちが落ちてしまった苦しみと混沌の世界が書かれている。 ただ、その悲劇は同時に、時代の被害者としての少女像でもあった。 ...


シュタイナーやゲーテ
シュタイナーは、「神秘学を学ぶ意味は、死者との結びつきを持つためだ」と言った。 シュタイナー『シュタイナーの死者の書 (ちくま学芸文庫)』によると、 なぜシュタイナーが死後の生活を詳しく述べるかというと、我々が死者の存在を確信できるようにするため。...


クラウゼヴィッツ『戦争論』
クラウゼヴィッツの『戦争論』を読んでみた。 西洋医学が健康を知るために遠回りのようにして病気を学ぶのだとすると、平和を知るためには遠回りでも戦争の本質を知らないといけないのではないかと、ふと思ったから。 こどものときから、なぜ戦争が起きているのか、なぜ地球は平和ではないのか...


「ありのままのうつくしさ / 生命の記憶」川合優さん(木工家)、後藤しおりさん(料理家)
先週末、Center for COSMIC WONDERでの朝食会 :「ありのままのうつくしさ / 生命の記憶」川合優さん(木工家)、後藤しおりさん(料理家)との対話は面白かったなぁ。(→HP) 後藤しおりさんのお料理も、素材の根っこがダイレクトに分かる美しい光を放つものば...


人生を生き抜く物語
ネプチューンの名倉さんが、うつ病で2カ月休むとのこと。 周囲の見立てでは、去年の頸椎椎間板ヘルニアの手術が、影響を与えたとのことだ。 →〇ネプチューン名倉潤、うつ病で2カ月休養 18年6月ヘルニア手術「侵襲」で発症(8/2(金) 5:30配信)...


横尾忠則『原郷の森』、村上春樹『ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles』
文學界、という雑誌があることすら知らなかったんだけれど、文學界2019年8月号には村上春樹さんと横尾忠則さんが名を並べているので、思わず読んで、やはりすごく面白かった。 春樹さんの『ウィズ・ザ・ビートルズ With the...