垂玉温泉 瀧日和@阿蘇
阿蘇に行く途中、ちょうど野焼きの日だった。



南阿蘇の垂玉温泉 瀧日和に(旧山口旅館)。
●垂玉温泉 瀧日和

父が熊本高校時代の同級生で仲良しでもあった方が受け継がれていた温泉。ただ、ここ最近亡くなられた、と訃報を聞き、父と訪れてみた。今は息子さんが受け継がれていたが、息子さんも私や父と同じ熊本高校卒の方で驚いた。
とても素敵でセンスいい現代湯治場だった!
ここでは別府の鉄輪温泉のように地獄蒸しが味わえる!ランチに頂いたが、とても美味だった。湯治で通っていた方が、鉄輪温泉のように地獄蒸しをしていたんだろうなぁ、と歴史の厚みを感じる。




泉質は単純温泉で、中性で柔らかく癖の無い温泉。泉質がとてもいい。源泉掛け流しで加水、加温は行わず温度の異なる源泉をブレンドし41℃前後になるように程よく調整されていた。
シャワーも湧水を使用していて、ミネラル豊富な水は柔らかく飲んでもおいしい。

入った後も体が暖かく、成分だけでは解明できないのが温泉のパワー。火と水のエネルギーとしか言いようがないもの。
垂玉温泉は、500年以上の歴史がある。
背後に巨大な滝があり、火山だけでなく滝のエネルギーも水から感じる。
明治期に山口旅館の3代目によって築かれた石垣も熊本城の武者返しを彷彿とさせるもので圧倒された。

『五足の靴』(与謝野鉄幹、北原白秋、木下杢太郎、平野万里、吉井勇)の記念碑もあり、天草の下田温泉とのつながりも感じた。
野口雨情の記念碑もあり、つい先日行った、長野県小諸の菱野温泉とのつながりも感じた。
徒歩で温泉を巡った人たちとは比べるべくもないが、時代を超えて、人が集う場所はやはりエネルギースポット。
ただ、垂玉温泉は、2016年の熊本地震で泉源が埋没し、建物も損壊し、復旧に5年を要したとのこと。
旧山口旅館は、外来入浴だけの垂玉温泉 瀧日和として生まれ変わっている。持続可能なスタイルに。
こうして歴史ある温泉地を守ろうとしている人たち絶えざるリレーのおかげで、こうして温泉の恩恵を受けれると思うと、感謝しかない。本当に頑張っていただきたい。私たちは温泉と地球を愛してお湯に浸かることで、その行動で示すしかない。
今回は時間がなく、その少し奥の地獄温泉 青風荘には行けなかったが(ここも熊本地震で壊滅的なダメージを受けながら、奇跡の復興を遂げた温泉)、次回熊本に来たときは地獄温泉にも行くつもりです。お湯に入ること自体が、復興してくれた方々へのせめてもの感謝のしるし。そして、こちらも地球のエネルギーを頂く。人間と地球との循環の形。
●垂玉温泉 瀧日和
熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽2331



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