寺尾紗穂さん「しゅー・しゃいん」
シンガーソングライターでもあり、作家でもある寺尾紗穂さん。
私は音楽も本も大ファンです。存在自体が未来の希望としか言えない女性です。
先日、「しゅー・しゃいん」という素晴らしいアルバムを出され、私も何度も何度も愛聴していますが、僭越にも私もアルバムコメント寄せました。折坂悠太さん、武田砂鉄さんと共に。
ぜひお読みください~。
●コメント
音楽の感想を言葉にするのは難しい。
いい音楽は、耳から脳へ、と言うよりも、全身の毛穴から入り込むようにして、汗とは逆向きの経路で、乾いた土が水を吸い込むようにして、あっという間に自分と一体化している。
どんなに脳をギュッギュッと絞り出しても、脳の中には見当たらない。素敵な音楽は、情報とならず、概念とならず、別の経路で自分の内部へと入り込んでいる。五感を入口にして、産地直送野菜のように、ひとつひとつの細胞へと運ばれている。自分の中に確かに存在している微小で膨大な生命へと、大切なものが捧げられているようだ。
音楽はそんな神秘を可能にしている。境界を突き破って、やってきている。脳ではないどこかへと。それはどこだろう。自分の内部に深く吸収されるほど、それは「いのち」となっている。魂の居場所に運ばれているのだろうか。紗穂さんの声が運んでいるものが、自分の中のどこへ捧げられたのだろうと考え出すと、自分が自分を知る未知の道へ通じていることに気づく。
だから、紗穂さんは今日も歌を歌っている。明るくて、時には悲しくて。楽しくて、時には切なくて。そんな歌を歌っている。
まだ見ぬ未来に、幸せがたくさんやってくるように。
●寺尾紗穂「しゅー・しゃいん」特設サイト
●寺尾紗穂オフィシャルウェブサイト.
●寺尾紗穂|Saho Terao – しゅー・しゃいん[Official Audio]
●寺尾紗穂|Saho Terao - 愛のありか [Official Music Video]
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