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闇の中 鳥の鳴き声に導かれ 

軽井沢の闇の中から聞こえる不思議な鳥の鳴き声。





村上春樹の小説に出てきそうな神話みたいな音色。ねじまき鳥もこんな音なのかな?とか妄想が。「遠い太鼓」という春樹小説もありましたね。

何度聞いても素敵な声ですが、軽井沢の塩沢地区で、ここ数日は毎晩聞こえてきます。



周囲の詳しい方に聞いても何のなき声なのか分からない。













「何という鳥かご存知の動物博士いますか!?」とFbで聞いたところ、友人を介して野鳥に詳しい愛知県庁の方から「セグロカッコウではないか?」と。

確かにYoutubeで聞くとまさにセグロカッコウの鳴き声!

日本ではとにかく珍しいカッコウの種類とのことだった。


●セグロカッコウ(1)稀な旅鳥(舳倉島) - Short-winged Cuckoo / Indian Cuckoo - Wild Bird - 野鳥 動画図鑑





わたしが住んでいる軽井沢の塩沢地区では、軽井沢町塩沢村エコミュージアム、として里山活動の回復を目指し、色々な昆虫や蛍と人類とが共生できる社会を目指して活動している方がいる。自分もその末席として畑をしています。そうした美しい自然環境の整備こそが、こうした珍しいカッコウを呼び寄せる土壌になったのではないかと思います。



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そうして。

カッコウに興味が湧き、調べていると、カッコウの「托卵」という産卵方法を知った。


「卵」を「托」す、と書く通り、卵を抱いている他の鳥の巣に近づき、親鳥がいない瞬間を見計らって元々あった鳥の卵を破棄し!、自分の卵を産みつけ、自分は腑カモ育てることもしない、という托卵(たくらん)をカッコウがする、とのことだった。

以前は、ホオジロの巣に産み付けていたが、カッコウに托卵されたことで卵の識別能力を進化的に獲得し、子孫にまで受け継がれたためにカッコウは托卵をできなくなった。現在のカッコウは、モズやオナガなどの新たな托卵先を開拓している、とされています。


生物の中には、こうした子育てをするものもいる、とすれば、人類社会の中でこういう事例があっても、倫理的にはありえなくても、生物としてはありえるのかもしれないな、とも思いました。

それにしても、生物はあらゆる形で生命をつなぐ努力をするのですね。



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<参考>

2017年9月5日 AFP BB NEWS


托卵(たくらん)行動で知られるカッコウは、これまで考えられていたよりはるかに腹黒い策士であることを明らかにしたとする研究論文が4日、発表された。


研究によると、雌のカッコウは卵を産みつけた直後に、巣の持ち主の鳥(ヨーロッパヨシキリなど)を動揺させるほどおびえさせ、新しい卵に気づかせないよう気をそらせるのだという。

 

カッコウは、自分の卵を紛れ込ませた巣を飛び去る前に、ヨーロッパヨシキリを好んで捕食するタカ科の鳥の「鳴きまね」をするのだ。


英ケンブリッジ大学(Cambridge University)の研究者2人からなるチームは、米科学誌「ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション(Nature Ecology and Evolution)」に発表した論文に「このタカに似た鳴き声は、仮親となる鳥の注意を巣の卵からそらし、自身の身の安全の方に向かわせることにより、托卵の成功率を高めている」と記し、そして、「その結果として、雌のカッコウはこの争いで『最後に笑う者』になるのかもしれない」とも書いている。


 托卵では、仮親自身の子が犠牲になるケースが多い。しかし、托卵の発覚は、後から産み付けられた卵が巣から蹴り出されることにつながるため、カッコウはこれを回避するための巧妙なトリックを複数習得している。卵の色合いを托卵対象の鳥の卵と一致させることもその一つだ。


 また、産卵が「驚くほど秘密裏かつ迅速に」行われることについても研究チームは指摘している。


 しかし、産卵直後に「鳴き声を上げる」ことで発覚の危険を冒すことにつながることから、科学者らはその理由を理解することにこれまで苦慮していた。


 今回の研究でケンブリッジ大のチームは、恐怖によって仮親の気をそらすことがその目的だとする仮説を立てた。




この説を検証するため、研究チームはカッコウの雄と雌、タカ科の鳥ハイタカと、無作為に選んだ脅威を及ぼさない鳥のノバトのそれぞれの鳴き声を録音した音声を再生し、ヨーロッパヨシキリに聞かせた。


 振り子時計で使われている「カッコウ」という特徴的な鳴き声を持つのは雄だけだ。雌は笑い声にも似た「クワックワックワックワッ」という声を上げるが、これとハイタカの「キッキッキッキッ」という鳴き声とはその周波数において似ていなくもない。


 ヨーロッパヨシキリは、タカの鳴き声に対して示すのと同程度の警戒感を持って雌のカッコウの鳴き声に反応し、抱いている卵から注意をそらすことを、研究チームは観察した。


 一方で、雄のカッコウとノバトの鳴き声には反応を示さなかった。


 研究チームはさらなる実験で、ハイタカに捕食されるがカッコウの托卵の対象にはならない鳥のシジュウカラにも、カッコウの雌の鳴き声を再生して聞かせた。


 その結果、カッコウは何の脅威も及ぼさないにもかかわらず、シジュウカラの場合でも「雌の鳴き声がハイタカの鳴き声と同程度に警戒感を増大させた」と、研究チームは述べている。


 人の耳には、カッコウとハイタカの2つの鳴き声は全く別物に聞こえるけれども、シジュウカラとヨーロッパヨシキリはどちらもカッコウの雌の鳴き声をハイタカだと勘違いしていることを、今回の実験結果は示唆していると、研究チームは結論付けた。


「カッコウの雌は、卵を守ることと自分の身を守ることの間にある根本的に両立し得ない関係性(トレードオフ)を巧妙に操ることで、自身の托卵行動の成功率を高めていることを、今回の結果は示している」と、論文の執筆者らは説明している。(c)AFP/Mariëtte Le Roux

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セグロカッコウの話題をあげていたら、「シジュウカラの会話研究の記事を友人が書いたのでご紹介します」と伝えられ、軽井沢の野鳥の森で面白い研究をされている方の記事も聞いた。

この方も面白い人で、シジュウカラのなき声を理解するために、一人で「動物言語学」という新領域を開拓している方のお話し。



(PRESIDENT online)


■鳥たちの言葉は種を越える シジュウカラの鳴き声コミュニケーション|Science Portal動画ニュース(2021年9月13日配信)








軽井沢には「野鳥の森」があり、やはり何か「鳥」の視点、「鳥観図」の視点を、ここ軽井沢に移住してから持ちなさい、という前触れなのかもしれません。


鳥が多くいて、鳥の鳴き声が溢れた場所は、幸福を感じれる場所でもあると思います。




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