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John Lennon「Walls And Bridges」(1974年)

John Lennonのアルバム「Walls And Bridges」(1974年)。 改めてLPで見ると、本当に作りが凝っている。John Lennonが超絶的なアーティストであることが分かる。

このアルバムを聞くたびに、エルトンジョン、オノヨーコの顔がちらちらと浮かぶ。

人と人とを結びつける音楽という存在。

「Walls And Bridges」はジョンがオノヨーコと別居しているときに作られたアルバムだ。内省的な中に少年性や自由さがあふれた不思議なアルバム。

エルトン・ジョンと競演した「Whatever Gets You Thru the Night(邦題:真夜中を突っ走れ)」は疾走感に溢れたすばらしい曲。 この曲は、ジョンが<絶対に1位にならない。もし1位になったらエルトンのLiveに出てあげる>と言い切ったが、予想に反して全米で1位になった曲だ。ジョンはそのお返しにマディソン・スクエア・ガーデンでのエルトン・ジョンのLIVEに飛び入り参加した。 そして、このコンサートには別居中のオノ・ヨーコが観に来ていた。 「失われた週末」と言われる独身生活を過ごしていたジョンレノンは、終了後に楽屋で再会。その別居生活に終止符を打つこととなる。

ちなみに、ジョンはお礼の一環で、エルトンの録音に参加して「Lucy in the Sky with Diamonds」を唄っていて、それも全米1位となった。(音源は、CDだとエルトン・ジョンの「Here and There」(1976年)に収録されている。)

そうした不思議な縁を取り持ったのが「Whatever Gets You Thru the Night(邦題:真夜中を突っ走れ)」という曲だ。

ジョンレノンが、オノヨーコさんという存在を必要としたことは、とても重要なことを示唆していると思う。

ゲーテが、女性のもっとも女性的なもの、永遠の母なるもの、創造や芸術の美の母胎に生涯をかけて取り組んだことと同じものを感じる。そこは「女性」という表象でしか捉えられない次元の世界なのだろう。

ゲーテの「ファウスト」は60年かけてかかれた人生そのものの書だが、

第二部が、 「永遠にして女性的なるものがわれらを引き上げてくれる」 という謎めいた句で、幕を閉じる。

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