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『ひとつの音に世界を聴く』(武満徹対談集)


『ひとつの音に世界を聴く』(武満徹対談集) なんと美しいタイトルだろう。

神田の古書店で見つけたとき、本が発光しているような気がした。読んでくれ、読んでくれ、家に連れて帰ってくれ、と。笑

味わいながらチビチビと読んでいる。なんと言っても、武満さんの言葉の選び方が美しくて、音楽を聴いているかのようなのだ。

そして、ここでは「海童道祖」と「ジョン・ケージ」を交えた対談が行われているのが衝撃だ。

海童道祖(わたつみ どうそ)は伝説の尺八奏者で、横山勝也さんの師匠! 海童道祖を前にして、ジョン・ケージが、たじたじなのも面白い。

海童道祖のLPはどこを探しても見つからないが、意識の片隅に気配として残しながら、探し続ける行為こそが大事なのかもしれない。行為を方向づける推進力として。

●Watazumi Doso Roshi: "Ryobo to Zen'ei" (1975), full album

●海童道祖 霊慕

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