「いのち」を核とする未来社会へ
尊敬する上田壮一さんから依頼を受け、文章を寄せました。
上田さんは、Think the Earthというプロジェクトをされています。 「地球(Earth)」という一つの舟に乗っている共同運命体の我々が、その生きている母体や土台に気づくための様々な取り組みです。
『宇宙船地球号(Spaceship Earth)』というバックミンスター・フラーのコトバは、今も強く自分の心に響きます。
対話をするには、「違い」ではなく、「同じ」ところを見出して、同じ土俵に立たないと、対話は成立しません。
では、わたしたちは何が「同じ」で共通原理は何なのでしょうか。
フラーが言うように、「地球」という共通の土台に乗って「宇宙」の中に住んでいる共通の前提を思い出すこと。
そして、臨床医としては人類は「からだ」「こころ」「たましい」「いのち」という共通の原理を持つことに立ち返ることが大事だ、と思っています。フラーと、思いは同じです。
目の前のことばかりではなく、
短期的なことばかりではなく、
自分の利害や利益のことばかりではなく、 人類史の視点、地球史の視点、宇宙史の視点を思い出すこと。 「違い」ではなく、「同じ」点に目を向けて未来を考えていくこと。 そうしたことが、未来の社会のベースになると思っています。
ということで。 自分はいのちの「弱さ」という最初期の視点を思い出すことを軸に、書きました。
「よわさ」を共有しているからこそ、人に優しくするし、人と協力するのです。
自分は「つよい」と思うより、自分は「よわい」と思うことから始めていきたい。
「よわさ」があるからこそ、「つよさ」があるのです。 「よわさ」を知っている人こそ、「つよい」人だと思います。
それは、人生の辛酸をなめたひと、辛く悲しい経験をしても前へ進んでいる人、病を経験した人、、、、であればきっとわかると思います。
そういう思いを込めて、こどものこと、いのちのこと、医療のこと、伝統のこと、道のこと、いろんなことをオムニバス形式でぎゅうぎゅうと詰め込んで、濃縮還元ジュースにして喉ごし爽やかにお届けしております。
ぜひぜひお読みくださいませ。