感動のエネルギー保存則
自分は素敵なLiveに行ったり、素敵な演劇や映画や音楽を体感したら、眠くて眠くても、なるべくその日に感想を書くようにしている。ブログなどで発表するかしないかに関わらず。作者だけに送る場合もある。
それは、自分にとってエネルギー保存則のようなものだ。 感動する。自分の何かが活性化されて表に出てくる。 ああ、この感動を、何か形に!と。 消えてしまうのはもったいない、もったいないと。 「もったいないお化け」が出てこないように!(そんなCMありましたよね)
だから、その感動したエネルギーをうけ、合気道のように力を損なわないようにして、感想を書く。
すると、なんだかすっきりする。
後で読み返すと、自分の感動や驚きが、文字として定着していて嬉しくなる。 しかも、それを読んで嬉しかったー、と言われると、ここでも何かが循環していて、さらに嬉しくなる。
そういうことも含めて、エネルギー保存則のようなものだと思う。
感動のエネルギー保存則。 自分の身体を介して何かが自然界を循環しているのだ。
イキウメの「散歩する侵略者」を見に行く前も、緊急治療や当直などで、2日連続で寝不足だった。
夜中に緊急治療で呼ばれた。 夜中に自転車をこいでいると、新聞配達のひとたちと、豆腐屋のおじさんとが、すでに時間は朝に切り替わっていて働いていた。ひとによって、仕事によって、時間の流れって違うんだなぁ、と。
眠い目で必死に自転車をこぎながら、心の中で勝手に同士だと思い、ひそかな友情が育まれる。
さらに翌日は泊りの当直だった。 寝れない!寝たい!でも、寝れない!
夜中は夜中の法則があり、いろいろなことが起き続ける。そこに対応し続け、夜が更け、朝になる。 人の体は固定化していない。生生流転する。だからこそ、人には人が応じないといけない。疲れの中でも、疲れ果てないよう、自分自身のケアに励みながら。
そんなこんなでシアタートラムに『散歩する侵略者』!を見に行った。
その楽しみを思いながら、どんなことでも頑張ろうと、奮い立たせた。
楽しいイベントが先に控えていると、想像するだけで思わずニンマリ、ニヤニヤする。 それはさすがに気持ち悪いから、一人でいる時だけ、思い出すようにしている。
こうした面白い人たちの面白い作品に、どれだけ救われたか分からない。 広い意味でのチーム医療だ。
前川さんもイキウメの役者さんも、自分にとってのチームの一員のようなもので。
というのも。
文化を支えるみなさんのおかげで、巡り巡って自分も医療もなんとか崩壊せず、頑張っているのです。
心のエネルギーを供給しないと、心の栄養失調症になり、餓死寸前になりますもので。
そういう感謝の思いも込めて、エネルギー保存則を信じて、受けた感動は文字として冷凍保存している。
後で読むと、その感動が解凍されて飛び出してきて、我ながら驚くのです。