旅路での古書との出会い
Amazonで中古本を買うときによくお世話になっているバリューブックス。
バリューブックスの倉庫が長野県上田市にあるということで、実店舗としての「BOOKS & CAFE NABO」が長野県の上田にある。すごくオシャレで本を愛する気持ちが伝わってくる。素敵な本屋だった。
横尾忠則さんの本はほぼ全部読み込んでいたと思ったが、ここで「芸術は恋愛だ」(横尾忠則)という本を発掘する。1992年の本。
横尾さんの画家になるまでのぶっ飛んだ体験、他にもUFO体験含めて、Interviewで話した内容が載っていて、すごく面白い。感動。
あとがきを読んで二度びっくり!
知り合いの生駒さんが編集した本だなんて!
今読んでもまったく古びてない。かなり前衛的な内容を横尾さんが語っている。
ピカソよりピカビアを深く愛する横尾さんは(横尾さんがデザイナーから画家になったのはピカソ体験であったことも語られている)、画家として超一流なだけではなく、超一流の目利きでもあり、横尾さんから語られる話は美術だけではなく精神世界に関してもすべて本質をついているのだ。
こういう話を引き出した生駒さんもさすがだ!
こういう不思議な出会いが、旅の魅力として欠かせない。
長野県の上田に行ったら、ぜひ立ち寄ってみてください。
有名な老舗屋、カレー屋さんのベンガル、濃厚で美味しかった(最新号の『暮しの手帖 93号』にも載ってたので行けてうれしかった)。
「芸術は恋愛だ」より(横尾忠則)
『ピカソにしたって、何度も画風を変えたのは、意図的な破壊行為の結果だからね。
彼はつねに自分の中で、事件を起こし続けた人なんだ。
恋人なんて一人いれば充分なのに、二人目、三人目を作ったりね。
自分の中でいつも新しい事件を起こしてゆく。
それで自分の日常生活を破壊しながら、同時に画風をも破壊してゆく。
だから芸術と人生とが一体化されているんだ。』
日常生活の中で常に直観と衝動に従って生活していないと、絵を描く時だけ直観に従うってことができない。だから芸術の場合、日常と創作、あるいは人生と芸術は一つだっていうのは、そういうことなんだ。
僕は芸術と言うのは、本来は魂を救う媒体というか表現物だと思う。
やっぱり芸術が一番やらなきゃいけいない問題は、その作品が一個の人間の魂を奮い立たせて、勇気をうながすとか進化させ、向上させていくということだと思う。それが芸術の本来の使命なんだと思う。
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