「世界が注目!アートの力 健康・長寿・社会が変わる」(クローズアップ現代)
2018年10月17日(水) のクローズアップ現代が、
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《世界が注目!アートの力 健康・長寿・社会が変わる≫ 出演者 大村智さん (北里大学特別栄誉教授 ノーベル医学・生理学賞受賞) 栗栖良依さん (NPO法人スローレーベル 東京2020総合チーム クリエイティブ・ディレクター) 武田真一・田中泉 (キャスター)
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というものだったみたい。 あー、見たかったなー。 見られた方、どういう内容でした?
自分にも話させてほしいなー。笑
このサイトでは、内容がほぼUpされていて、とても興味深く、心強く読んだ。
香川県善通寺市にある、四国こどもとおとなの医療センターの取り組み。
(ここは弘法大使空海が、父(佐伯善通氏)を供養するために創建した善通寺の門前町でもある。)
この四国こどもとおとなの医療センターには、ホスピタルアートディレクターという方までおられるようだ!自分もそういう活動をやりたい。
ホスピタルアートディレクター(森合音さん) 「それまで医療者が諦めていた部分、『これはちょっと問題だな』と思っているけど、言ってもなかなか解決されないから、自分の胸の内にしまっていたようなものが、1つ解決することによって、バッといろんなところから出てくるようになって。装飾として(のアート)だけではなくて、一緒に問題解決をしていくようなスタイル。“ものづくりのプロセス”を『ホスピタルアート』と当院では呼んでいる。」
電車でも飛行機内でも喫煙が当たり前だったのが、あっという間にすべて禁煙が当たり前にかわったみたいに、科学がどうとか、エビデンスがどうとか、そういう次元の話ではなく、アートや芸術がわたしたちの生きる力の根源を支えているということが当たり前に、空気のように当たり前になる時代が必ず来るとおもう。自分が生きている間に。
そのとき、アートは鑑賞者としてみるものではなく、全員がするもので、行うもので、取り組むもので、当事者になるもので、かかわるもので、全員に関係があるものとなっているでしょう。
それは祭りや音楽とか、すべてに言えること。
民俗学者の柳田国男は、祭りが失われたのは、祭りにお客さんが生まれたことだと述べている。
つまり、自分と関係のないものとして、単なる消費者になってしまうと、そこには上と下の構造が生まれ、生産者に対して文句や批判をいう消費者という存在が同時発生に生まれてしまう。
なんでもそう。芸能人へのバッシングも、同じ構造だと思う。
TVなどのバーチャルメディアで夢と希望を与えている芸能人のみなさんを、夢や希望の消費者となった大量の消費者の群れは、彼らを地獄に引きずり落とそうと大バッシングをはじめる光景を見ていると、世も末だと、思う。そこには生産者への敬意がみじんもないから。
医療業界も似ている。医療は誰にでも関係があるもので、医療者と患者という風にふたつが切れてしまったことが大きな問題で、医療者も常に生命を学び続けないといけないし(分野を超えて広い意味で)、受け手側も全員が自分自身の問題として、自分の命や体や心のことを取り組まないといけない。上や下はない。
そうして役割が固定化されず流動化されることで、その分野は次の段階へとはじめて移行できるだろう。
芸術も医療も、自分は同じ問題を抱えているのだと思うし、それは移行期でもある。次の世代へちゃんとバトンを渡さないといけない。 このままでは、若者の夢や希望を摘んでしまう恐ろしい社会になる。
人類が生んだあらゆる文化は、本来的にいのちや魂にかかわることだという、根本問題に立ち返らないといけない、と、思うのだ。
病院が病院であり、美術館が美術館である、というのは当たり前だが、
病院が美術館となり、美術館が病院となればいい。
猪熊弦一郎さんも、そうした未来を思い描いていただろう。
自分も、そういう思いもかねて、単著をかいた。