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センター試験のセンターを逆流

当直明け。

30分程度の睡眠で、ねむい中自転車をこぐと、やけに東大内がさわがしい。なにかと思ったらセンター試験だった。

人の山を押し分けつつ、逆流して正門から出ると、三人の学生に声をかけられる。

東大生ですか?縁起がいいので握手してください、と。

自分は東大生ではないですよ、東大病院の職員だというと、

もともとは東大生ですよね、と、くいさがる。

医学部の学生だった時期もありますよ、というと、

それはなおさら握手だ、と学生は盛り上がり、なぜか固い握手を。

絶対合格するよ!と、乱暴な暗示を与えて、バイバイで別れた。

受験生は集中瞑想に近くなり、意識変性状態にあるのが目つきでわかる。

ぜひ合格していただきたい。あー、あのおじさんと握手したせいでうまくいかなかった、と、永遠に思われないためにも!受験は、合格するかどうかに本質があるのではなく、精一杯がんばった経験を一度でも経たかどうかに本質がある。

自分も受験生の気持ちに意識がチューニングして、なんだかジーンとした。

あと、ヒゲくらい剃って帰宅すべきだった、と。

身だしなみはいつでも大切です。

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