能舞台での能
先週末は能の発表だった。
能舞台で年に2回行われ、この会が終わるとなんだかほっとする。
仕舞いは海女(アマ)、謡いは高砂(タカサゴ)。
高砂は、自分の結婚式でも妻のお父さんと一緒に謡いあげた。
名曲中の名曲。むかしは結婚式での「高砂謡い」という専門職があったほどだから。
高砂は、謡っていると、ほんとうに満ち足りた気持ちになる。
能舞台は響きが格別で、謡っている本人が一番気持ちいい。
紋付き袴を来て能舞台に立つと、全方位から張力で引っ張られているような、何かゼリー状のゲル状の特殊な空間にいるような、濃厚な気持ちがする。
月に一回の稽古が精一杯だが、なんとか続けつつ、能楽という深遠なる世界の一隅に触れ続けたいと、改めて思った。
能楽は見るのも最高ですが、自分でやってみるとさらに素晴らしいのです。
きっと、それはすべてのことに言えるでしょう。自分自身を深く知りなおすためにも。
●「観世流仕舞入門3 花」 高砂
●舞囃子「高砂」 観世流 シテ・観世清和