季節は植物を通過する
夏から秋への変化。
植物は自然と同期している。動物は植物にワンテンポ遅れる。
季節の移り変わりは植物を通過するように、季節の変化を植物の変化で如実に感じる。
天を見る。 自然をこういう美しい雲の形は、常に再現不能だろうなあ。
地を見る。 紅葉の葉っぱ、どれだけ見ていて飽きないなぁ。 色の世界そのものに無限の奥行きを感じる。
植物を燃やした灰を間近で見ていると、絵具の「灰色」っていうのは、白のあらゆるグラデーションと、黒ののあらゆるグラデーションとの総和を平均化させて作られた虚像なのかなぁ、と。
植物と植物の絶妙な距離感、その複雑な相互関係での全体性。 乱雑なようで、そこには明確な規則がある。 どの部分を切り取っても、その部分は常に全体として調和している。 そうした何気ない表現の中に、自然のバランスやハーモニーのすべてが開示されているんだろうなぁ。