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岡本太郎「無籍動物」@戸倉上山田温泉

  • 執筆者の写真: inaba
    inaba
  • 3 日前
  • 読了時間: 2分

長野県千曲市の戸倉上山田温泉。

軽井沢から下道で1時間くらい。

戸倉温泉と上山田温泉。千曲川を介して新戸倉温泉(新幹線の駅みたい)があり、それらを総称して戸倉上山田温泉と呼ぶ。


明治期に、善光寺参りの精進落としの湯として賑わった場。

戦後は傷病兵の湯治場だったようだ。昭和には企業の団体客などが大勢訪れた。今では「夏草や兵どもが夢の跡」の様相を呈している。



ただ、私が驚いたのは、とっても泉質がいいこと(これは科学データでは表現できないもの。つまり地球のエネルギーとしか言えない)。

そして、岡本太郎の「無籍動物」(1959年)という作品があること。












「無籍動物」は岡本太郎の本格彫刻の第1号といわれていて、1959年(昭和34年)に制作。翌年1960年に開業した「戸倉上山田ヘルスセンター」に、これよりもかなり大きな「無籍動物」(4×5mm!)とあわせて二体あったらしいが、今は行方不明。「戸倉上山田ヘルスセンター」は、いまは「白鳥園」となり、温泉施設だけになっている。(以前は、昭和天皇も宿泊されたこともある由緒正しい宿泊施設だった)


今は、この小さい「無籍動物」だけがとり残されている。


この異様さと存在感に打ちのめされた。

公園の端に、それはいる。



無籍動物の遥か後ろの山の中腹には「戸倉上山田」と「温泉マーク」のロゴが。そして、川沿いをバンバンと車が走る。このコンポジションはどうだろう。アンリ・カルティエ=ブレッソンに、このアングルを見せたい。

「無籍動物」というだけあって、時空のエアポケットにいるような。籍がない自由さ。


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無籍動物さんへの手紙。

世界では色々なことが起こり、あーでもないこーでもない、と色々な人が争い合ったり、マウントとりあったりしています。太郎さんはどう思いますか?これも生命の爆発のひとつなんでしょうか。

世の中には、マッチポンプのように自分で火をつけて、火事になり、大騒ぎして、相手を不信がり、憎しみあい傷つけあい、わいわいと騒いでいます。そういうのが好きな人がいるんですよ。困ったものですね。

また会いに行きますね。




以下、

戸倉神山田温泉の情景。




















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