科学道100冊、Web雛形、SPICE、Ecological Memes、ソマティック・トーク(稲本正さん)、三茶TALK(伊藤修司さん)、身心変容技法セミナー
山形ビエンナーレ。
長丁場!長期連休!だった第3週目が無事に終わりました。
次の第4週で最終週になります。
また改めてアナウンスしますが、9/25金曜からなのですぐですね!
今回は、すこし溜まったアナウンスを。
Web記事四つとOnlineレクチャー三つです。
Web記事、ひとつ目。
理化学研究所x編集工学研究所が編集している、「科学道100冊」という熱く硬派な冊子があります。科学普及のために全国の本屋さんで展開しているフェア。
こちらの(Theme1)驚異のカラダの中で、稲葉俊郎「いのちを呼びさますもの —ひとのこころとからだ」(アノニマ・スタジオ、2017年)を紹介してもらっています!
なんと光栄な!
科学と文学の間のような本ですが、高く評価してくれるのは本当に光栄です。



評者は、檜山敦先生で、東京大学 先端科学技術研究センター身体情報学分野。
檜山先生は熊本高校時代の同級生で、東大で長く研究を続ける秀才です!読んでくれてるのは嬉しいです。
彼は学術界で色々な先駆的な研究を続けているのですが、『超高齢社会2.0――クラウド時代の働き方革命』(檜山敦著、平凡社新書)という一般書も書いて、こちらもかなり話題になっている本です。
高齢化社会を迎えていく上で、今のIT技術がどのように支えていくのか、進むべき未来を書いています。
ぜひこちらもお読みいただきたい!

ちなみに。科学道100冊の冊子はこちらから全部DownLoadできますよ。参考になるモノばかりです。
●【Web+Book Fair】2020/9/17:科学道100冊 Theme1)驚異のカラダ:稲葉俊郎「いのちを呼びさますもの —ひとのこころとからだ」(アノニマ・スタジオ、2017年)(by.理化学研究所x編集工学研究所)(→科学道100冊ラインナップPDF)




Web記事、ふたつ目。
Web雛形さんは、本当に素晴らしい記事をたくさん書いています。
【違う】で立ち止まり、観察する ライフジャーナル・マガジン
とあります。
【同じ】にする同調圧力ではなく、【違い】の中に普遍性を尊厳を見出していく姿勢に、共感します。
こちらにて、「特集 見えない体」をやっていまして、山形ビエンナーレ関連の記事もあわせて、稲葉と詩人・岩崎航さんの記事が出ています。
岩崎航さんの記事もうなずくこと多く、とても読み応えあります。
難病で大変な思いをしている方にもぜひ読んでほしい内容です。自分も航さんの世界からいつも力をもらいます。

●【Web】2020/9/17:Web雛形「特集 見えない体」医師・稲葉俊郎さんインタビュー『心と体で見えないものを「さわって、探る」想像力を。』(by.Web雛形)
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「見えないものを補い、自分の中で統合していくのは、やはり人間に与えられたイマジネーションという能力でしょう。私は多くの物事について、正面からさわって手を延ばしていくと、裏側とつながっていると思える感覚があるんです。そうして『さわって、探る』想像力も使いながら、全体性をつかんでいく。たとえば、病院勤務と同時に続けてきた訪問医療などでもそうですが、表面上はとにかく怒っている人がいて、でも色々探っていくと、裏では深く悲しんでいたことがわかる。または、ある人がなぜ不整脈や過呼吸を起こしたのか謎だったのが、実はとても理にかなった〈からだ側の理由〉があったケースもしばしば見られます。その意味では、言葉だけを信用してはいません。
野山で植物の葉の付き方などをじっくり見ると、そこに真理の表現を感じることができます。光の当たる方向や水のとり方、土のありかたなど、複雑な関係性の中で最適化がなされている。さらに周囲では皆がある意味平等に、各々の場所で最大限の生き方をしていて、かつ全体として調和している。同じように、からだのさまざまな反応には、何かしら理由があるものです。そしてこのことは、私が〈いのち〉に抱くある種の信頼感につながっています」
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(cf.Web雛形「特集 見えない体」『“本当のところ”から出てきたものは、人を、自分を、揺り動かす。詩人・岩崎航さんの、生活から立ち上る詩』)
Web記事、三つ目。
総合的なエンターテイメント情報を発信するSPICEさんにて、中山ダイスケさんと稲葉俊郎で『山形ビエンナーレ』に関する対談をしています。
第1回目の山形ビエンナーレ(2014年)が、2011/3/11の東日本大震災を受けて立ち上がったものであったり、色々な背景を興味深く読めるかと思います。
大学主催の芸術祭ということも特徴で、教育的な内容も含め、より多様な受け皿として、同時に他の芸術祭に波紋を投げかける立場として存在していること分かるかと。
東北芸工大は、アートとデザインのあわいに立っているだけに、抽象世界と具体世界とを行き来するようなところがあります。全国の美大の中でも就職率が最も高いのもすごいところですよね。ぜひお読みください。
●【Web】2020/9/18:中山ダイスケ×稲葉俊郎に聞く~『山形ビエンナーレ』を開催したわけは「芸術祭を一つの病院みたいにしたい」との思いから(by.SPICE)
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稲葉 僕はコロナのことも含めて、みんなが命のことを考える時代に入ったのかなと思っています。自分が生きているというあまりにも当たり前すぎる大前提に立ち返って、生きるという営みとして、食もあるし、医療行為もあるし、芸術もあるという考えに戻っていくというか。ただ今まではあまりにもさまざまなことが細分化されすぎて、システムが個人を阻害しているのではないかと。そしてさらにお金を稼げるのかとか、まともな大人になれるのかとか、別の文脈にすり替えられていたような気がするんです。今後はそれぞれが生きるを追求することが求められていく、その中で芸術はものすごく広い器を持っている、僕はずっとそう思っていました。
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Web記事、四つ目。
こちらは以前お知らせした、Ecological MemesでのPodcastのテキスト配信です。
こうして色々なInterview記事を改めて読んでいると、引き出す相手次第で何が自分の中から出てくるのか、こんなにも違うんだなぁと改めて思います。ソクラテスは、対話は産婆術で、相手から出てくるものを助ける行為だ、と言っていましたが、まさに対話ですね。
●【Web】2020/09/22:いのちを呼びさますビエンナーレ —全体性を取り戻す“場” みちのおくの芸術祭が開幕(エコミームチャンネル(by.Ecological Memes)
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稲葉:そうですね。重要なポイントは、自分の中にある内なる生命の世界は、僕らが生きている社会やコミュニティなどの外なる世界とは、全く異なる原理を持って動いてる世界だと理解することです。
自分の内にある生命世界は、まさに生命そのものの営みの世界をいい、外なる世界というのは、人間によってつくられた人工世界で、国や法律をつくって統治している世界を指します。内なる生命世界と外なる人工世界という全く異なる原理の中を僕らは生きていて、それらを大きく包み込むように自然世界が広がっているわけです。異なる原理を持った世界で、僕らは呼吸するように、行ったり来たりを繰り返しながら生きています。
しかし、内なる生命のリズムは非常に忘れやすいものです。情報や刺激に覆われていくうちに私たちは、人工世界が全ての”世界”だと錯覚してしまいやすい。芸術やアートには、覆われてしまった価値観に変化球を与えたり、変わらない人工世界を揺らがせる働きがあります。
芸術は、諸行無常で変化する自然のリズムと普遍的な人工的世界のリズムを調整するための装置であり、知恵のようなものともいえるでしょう。
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cf.こちらは音声で聞けるPodcastでの配信です。
●【Podcast】2020/08/28:「いのちの全体性を取り戻すってなんだろう?|芸術といのち」稲葉俊郎(エコミームチャンネル(by.Ecological Memes)
ここからはWeb記事ではなく、Onlineセミナー関連のアナウンスです。
レクチャー一つ目。
日本ソマティック心理学協会は自分も理事をしていたりするのですが、「ソマティックウィーク」として、10/5-10/11に色々な企画を準備しています。
その中で、稲本正さんと対談させていただきます。
稲本正さんは本当に総合人でルネッサンス人のようにすごい方で、憧れています。
作家でもあり、工芸家でもあり、同時に実践家でもあります。工芸村「オークヴィレッジ」をつくられ、「トヨタ白川郷自然學校」設立校長をされ、植林活動を行いながら森林生態系の重要性を発信し続けている方。自分も多くのことを学びたいと思っています。
8月に出たばかりの『脳と森から学ぶ日本の未来」(WAVE出版)が輪をかけてすごい本で、あらゆる哲学を踏まえて、脳化社会と自然世界との、わたしたちが進むべき光を指し示してくれている本です。読み応え十分で、自分も読み返しています。
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内容(「BOOK」データベースより)
アインシュタイン、夏目漱石、SDGs、ウイルス、縄文、AI、ブラックホール…すべてつなげると、自然と調和した新しい生き方が見えてくる!「トヨタ白川郷自然學校」設立校長が思考する不安のない幸せな未来。
著者について
稲本 正 Tadashi Inamoto
1945年富山県生まれ。69年立教大学理学部物理科卒業、その後物理科に勤務。74年岐阜県・高山市に移住、76年岐阜県・清見村にオークヴィレッジを移転。87年環境総合プロデュース会社オークハーツ設立。94年『森の形 森の仕事』で毎日出版文化賞受賞。『森の惑星プロジェクト』開始。トヨタ白川郷自然學校設立校長。東京農大客員教授。(一社)日本産天然精油連絡協議会専務理事。岐阜県教育委員。著書に、『緑の生活』(角川書店)、『森の博物館』(小学館)、『日本の森から生まれたアロマ』(世界文化社) 、『森の旅 森の人』(世界文化社) その他 多数。
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■2020/10/6(Tue)(20:00-21:00)(Online):ソマティック・トークライブ 稲葉俊郎x稲本正(オークヴィレッジ会長) 対談「自然(じねん)と身体」
→Web
レクチャー二つ目。
こちらは、東京の三軒茶屋に集う場をつくっている三茶WORKのみなさんが、自分の新刊『いのちは のちの いのちへ』アノニマ・スタジオ (2020/7/2)を読んで共鳴した!とのことで、新刊記念イベントを企画してくれました。
自分は医療の場づくりの文脈で書いたのですが、基本的には普遍的に通じる内容にしたいと思って書きましたし、規模の大小を問わず、新しい場には何か大事か?その辺りを対話して深めたいです。

対談者でもある伊藤修司さんは、アーユルヴェーダのリトリート施設(tagiru.)をスリランカ!に作られようとしていて、新しい場づくり、という観点で広くお話しできれば、と。
三軒茶屋は、世田谷パブリックシアターでよく行っていました。三軒茶屋の現地に行きたいのは山々ですが、先が読めないところあり、Online参加としました。Onlineは、ある意味では全世界の人が集えるのがいいところでもあり、ぜひ新しい【場づくり】に興味がある方はご参加いただければと思います。自由に東京へ行き来できる時が来たら、世田谷パブリックシアターやシアタートラムの観劇と共に三軒茶屋に遊びに行きたい。
■2020/10/13(Tue)(19:00-20:30)(Online):三茶TALK #3 コロナの時代に生きる場作り -『いのちは のちの いのちへ』出版記念(稲葉俊郎x伊藤修司(tagiru.代表)対談)(by.三茶WORK)
→Fb

レクチャー三つ目。
身心変容技法研究会でのオンラインセミナー。
ちょっと前にもアナウンスした再掲です。
この会は本当にすごい経験をお持ちの先生ばかりで、机上の学術研究者ではなく、野生の哲学を持つ、実践者であり研究者である人ばかりです。鎌田東二先生も、博覧強記、縦横無尽、天衣無縫にして、とっても尊敬している方。いつも色んな集まりにお声かけいただき、その気配りがすごいといつも感激します。
自分は11/25の回に出ますが、ぜひ毎回通して参加していただきたいです!
■2020/11/25(Wed)(19:00-21:00)(Online):身心変容技法オンライン・セミナー 第4回 稲葉俊郎「医療と身心変容技法について」(by.サンガ、身心変容技法研究会)
〇第1回:10/10(18-20):鎌田東二×熊野宏昭「身心変容技法とは何か」
〇第2回:10/23(19-21):井上ウィマラ「マインドフルネスと解脱:子育てと看取りの視点から」
〇第3回:11/15(10-12):「虹の身体―チベット仏教の瞑想と身心変容技法―」
〇第4回:11/25(19-21): 稲葉俊郎「医療と身心変容技法について」
〇第5回:12/10(19-21):藤野正寛「マインドフルネスの脳科学」
〇第6回:12/20(15-17):鎌田東二「神道の身心変容技法と音霊・言霊」
→Web
いつも濃密なお話をありがとうございます。
さて本日配信「Web記事 4つ目」の文章の中で「…何が…」とあるのですがこの意味の文脈が掴めません。